サマールオオヒラタクワガタの飼育(羽化)
週明け、今週もいってみましょう!
先日の日記に続いてオオヒラタ連発、今日は少し珍しい?サマール島のオオヒラタです。
【飼育種】
和名:サマールオオヒラタクワガタ
学名:Dorcus titanus
産地:フィリピン サマール島産
累代:CB
【羽化体長】♂95mm
【使用したエサ】♂Element1100~Element1100
~Element1400
【設定管理温度】25℃前後
【羽化までにかかった時間】♂2令投入して合計11ヶ月半程度
ご存知かとは思いますが、フィリピンには沢山の島があります。オオヒラタ(Dorcus titanus)は同じ種なのですが、
島ごとに顎の形状などが異なる場合があり、島ごとに名前がついて流通しているのが一般的なようです。
今回のこのサマールオオヒラタもなんとも色んな形が混じりあったような顎形状をしているような感じがします。
とはいえ、飼育の仕方はスマヒラやパラワンなどと同様の方法で全く問題ありません。
ただこのフィリピン系のオオヒラタはかなり大型になります。スマヒラでは90mm後半行けば立派なものですが、
この辺りのオオヒラタは普通に90mm後半行く場合があります。今回ご紹介した個体も最後のElement1400
はほとんど捨てビン状態でした。前のElement1100
をまるまる食し、Element1400
を1/4ほど食した段階で蛹化。先日のスマヒラ同様に最後の菌糸ビン交換の際に少し管理温度を低めの場所に置けば
良かったかなと後で少し後悔しました。
少し顎の太さが細い気もしますが、なかなか迫力がある良個体です。
ここでオオヒラタに関する冬場の注意点をひとつ。
オオヒラタは形から見てオオクワと似ているように思われがちですが、性質は全然違う部分があるようです。オオヒラタ、
特に外国産オオヒラタを日本の冬場に管理する場合は、寒さには注意が必要です。オオヒラタはオオクワほど寒さに強くありません。
日本のオオクワガタの場合、10℃を切っても全然平気で越冬しますが、オオヒラタの場合はかなり弱って来て、
その状態が続けば続くほどかなりのダメージを受けてしまいます。
オオヒラタというと日本のヒラタクワガタも同種なのですが、日本のヒラタクワガタの場合(南西諸島産を除く)、
元々日本に居たせいもありある程度の耐寒性があるみたいです。でもそれでもある程度であり、この事は北日本(関東以北)
などにあまりヒラタクワガタが見かけないことでもその事を物語っているような気がします。
オオクワガタは越冬という言葉は当てはまりそうですが、
オオヒラタには越冬という言葉は当てはまらないと考えた方が無難ではないかと思います。
確かに翌年の春初めに野外で越冬をした国産ヒラタを見かけることがありますが、その個体はどれもツヤは消え、
ボロボロに近いものが多くを占めるような気がします。元気に越冬をしたというよりも、
何とか冬を生き延びたといったような感じさえ見受けられます。
オオヒラタを管理する時はやはりある程度の温度管理をしてあげると虫も快適に過ごせるのではないでしょうか。
まぁこれは外国産のクワカブ全般に言えることなんでしょうけどね・・。(^^)
15 Comments »
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shihoさん ヒラタ続きですね^^ 今度はサマールですか、確かに伸びやすい種類ですが 95mmもいけば十分なのでは?普通に大型ですし。 見ているとパラワンのようにアゴが長いですね。 僕なら大満足です^^
Comment by Betrer — 2010年1月18日 @ 6:00 PM
オオヒラタ 95ミリは凄いですね♪ そおいえば先日アドバイス頂いた通りに温室を作りました。 そしてティティウスシロカブトを購入したのですがペアリングのさせるタイミングはいつ頃なら宜しいのでしょうか? 羽化からまだ?泣J月程なのですが餌は食べているようです。 宜しくお願い致します♪
Comment by レイン — 2010年1月18日 @ 7:41 PM
最後訳分からない文になっていてすみません。 羽化から5ヶ月程で餌は食べております。 すみませんでした。宜しくお願い致します。
Comment by レイン — 2010年1月18日 @ 7:46 PM
shiho様、日本のヒラタは耐寒性が弱いというのはどうもピンときませんが、、?蛹室で冬を越して初夏野外で見られる成虫はピカピカですし低温に弱いですかね?生息地で観察すると喧嘩が絶えないですから活動後に越冬した個体がボロボロなのは当然でしょう。少なくともここ神奈川県では丹沢の麓ですら発砲スチロール箱に入れるだけで戸外で普通に越冬し二年半の寿命を全うします。同様の方法で ホペイは当然としてスジブトヒラタすら普通に越冬して三年は生きています。戸外は別にしても室内常温でも5℃を切っても全然問題ありませんよ?スジブトヒラタなどは7℃台でも動いている事がある位ですから寒さに弱いという感覚はありません。本土ヒラタの分布を考えるとオオクワよりは確かに寒さに弱いと思われますが、、そこまで弱いとは思われませんよ。
Comment by シゲル — 2010年1月18日 @ 9:39 PM
みなさんこんばんは^^ レインさん ティティウスはすぐペアリングさせてあげて平気ですが、 しっかりえさを食べさせてからペアリングさせ、 2,3日エサを食べさせてからセットしてあげてください。 そうしないと無精卵が多く生まれてしまうし、個体も弱るので 必ず必要だと思います。 シゲルさん 奇遇ですね、僕も神奈川県在住です^^ おそらく気温が1ケタ台でも動いているのは前に誰かに書いた 「ヘラヘラの現地の温度はとても寒いが、 がんばって耐えているのであってけっして余裕ではない。」 と同じです。 ヒラタクワガタは確かに丈夫ではありますがだからと言って 極端に寒い所、又極端に暑い所でも少しなら耐えられますが 体力の消費はとてつもなく大きいはずです。 本土ヒラタやスジブトなどカブクワのどの種類にもいえますが 熱帯魚のグッピーや金魚のように品種改良されて良形に丈夫に 作られているわけではありませんよね。 元をたどれば違う血がどう混ざろうと同じ種類として そのばから近い所(本土周辺)からは移動していたとしてもわずかなはずです。 なのでもともと温室で飼いならされていようがいまいが その場の気候には十分に慣れているのです。 さらに丹沢は涼しく気候もいいため環境としては快適なので 長く生きていられるんだと思います。 長文失礼しました^^;
Comment by Betrer — 2010年1月18日 @ 11:03 PM
レインさん レスありがとうございます。ティティウスのペアリングさせるタイミングですが、Betrerさんが御回答されている通りです。ティティウスは熟成は長いですが後食を開始すれば即ブリード可能です。でも少しの期間はじっくりとエサを、特に♀には高たんぱく質のバナナ等をたっぷり与えると良いでしょう。沢山産みますので頑張って下さいね。 シゲルさん レスありがとうございます。オオヒラタ達と同じ種とはいえ日本のヒラタ類はそこまで耐寒性があるんですね~。しかもスジブトがその手の気温帯で3年も生きることには私も少しビックリしました。大変勉強になりました。この後の参考にさせて頂きたいと思います。
Comment by shiho — 2010年1月19日 @ 10:08 AM
shiho様 御返事ありがとうございます。なんだか生意気な文章で失礼いたしました! Betrerさん 御指摘ありがとうございます。さらに同郷とわ!ならばなお解ると思いますが丹沢の麓、、盆地の冬夏は驚異ですよ? 夏は高温地獄、夜だって激暑です。冬は激寒です。少なくとも神奈川県産ヒラタはそれに順応していますし耐えられます。寿命が縮まない事が物語っているでしょう。 四季があるんですから、それぞれの季節帯で体内生理を切り替えて難なく切り抜けていっていると考えて間違いないと思います。そこが外国産との違いですよ。スジブトヒラタの場合、冬時期の休眠は遅く目覚めは早いです、本土ヒラタ神奈川産と比べれば。 室内無加温だと現地とマッチするのか完全冬眠せずに興味深い行動がたくさん見られますよ! 低温での活動もその一つです。別に弱っている訳ではないですよ。寿命を普通に全うします。
Comment by シゲル — 2010年1月19日 @ 11:29 AM
シゲルさん 冬や夏は管理両極端なんですか!? しりませんでした。 僕は藤沢の人なんで 1回野球のキャンプで言ったときは涼しかったから そんな印象になってましたがそうなんですか。 PAにヒラタやミヤマがうっているのには驚かされました^^ shihoさん ただしい答えをありがとうございます^^ ところで僕からもしつもんなんですが いまヘラヘラを飼っていましてオスメスともに成熟していて えさもたっぷり食べ休眠もしっかりとっているのですが ペアリングさせようとメスの上にオスをおいても はんのうがありません。 もうペアリングの時期なのでペアリングさせて休憩させてから セットしたいのですがなかなかうまくいきません。 某書には 「オスの生殖器の出る辺りをピンセットの先などで軽くなでてあげる」 「メスの前胸部を指でやさしくなでる」 と書いてあるので実践してみましたがダメでした、、、。 誰か解決法やなぜこうなるか分かる人がいましたら教えてください。
Comment by Betrer — 2010年1月19日 @ 3:58 PM
連レスすいません。 上から二行目訂正 ◎冬や夏はかなり両極端なんですか!? ↓↓↓ ×冬や夏は管理両極端なんですか!? 連レス失礼しました
Comment by Betrer — 2010年1月19日 @ 4:04 PM
betrerさん カブト界にも草食系男子の波がきております。冗談はさておき、僕もそんな経験があります。個体差なのでしょうか僕の場合はもう1週間待つなり、棚を変える(温度変化)などして対応しました。カブト界にも性同一症が無いとも言い切れませんよね…実際に僕の所でも♀が♀に対し交尾器を出す仕草も確認しています。昆虫界にこれが正解というのはありません もう少し粘って頑張って下さい!採卵結果待ってますよ!
Comment by hera26 — 2010年1月20日 @ 1:16 AM
hera26さん ご返答ありがとうございます。 僕も昔、国産カブトを熱帯魚ようの90cm水槽でまとめ飼いしていた 時にたまにオスからオスへ交尾を仕掛けようとしていました^^; 棚のケースの高さを変える、もう1週間の二つを試してみます。 ありがとうございました。
Comment by Betrer — 2010年1月20日 @ 7:11 AM
Betrerさん そうです。極端というか温度管理はほぼなしです(笑)!夏場はサーキュレータをかけますが32℃以上は普通です。それでもオオクワ、本土ヒラタは多すぎるほど産んでくれますし、卵が腐る事もありません。一年中22℃恒温管理、、なんていう贅沢な管理をされてる方がいるのですが非常に産卵数が少なくて大変驚いた事があります。産卵だけでなく寿命も殆どウチと変わらないのは驚きでした。平地産のこの二種は四季をしっかり感じさせたほうがうまくいく感じがします。もっとも本土ヒラタ、オオクワともに神奈川県の地元産を採集、累代していますから余計にマッチしているのだとは思います。 当然ミヤマクワガタなんかは手に負えません!!?ャ(笑)
Comment by シゲル — 2010年1月20日 @ 9:34 AM
皆さん沢山のレスありがとうございます。 Betrerさん >「オスの生殖器の出る辺りをピンセットの先などで軽くなでてあげる」 そうなんですか、これは初めて知りました。 >「メスの前胸部を指でやさしくなでる」 これは私もやっています。♀が前に進んで来てたときとか、交尾器を受け入れる感じがない場合などに、♀の頭の部分を指で押したりこすったりします。ただこの場合、♀というよりも♂の方が「♀が反応している」と勘違いして成功に至るケースが多いです。どちらかというと♂をやる気にさせるやり方ですね。 後は根気よく後日仕切りなおしをすると、案外上手くいく場合もあります。意図的にペアリングをさせるのは意外と根気が要りますよね・・・。頑張って下さいね。
Comment by shiho — 2010年1月20日 @ 10:47 AM
shihoさん ご返答ありがとうございます。 前胸部をなでるのにはそんな効果があったんですね! 初めてしりました^^ 皆様、今度何かあったらよろしくお願いします
Comment by Betrer — 2010年1月20日 @ 5:40 PM
ゴホンヅノカブトの標本が生虫と遜色なく仕上がりました。同じ方法でゴロファ属も可能ですがダイナステス属は変色します。毒ガスが発生するらしいので、ここで方法をお教えするのは控えさせていただきます。 皆さん、多分知ってますよね?
Comment by hera26 — 2010年1月20日 @ 7:38 PM